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根源的独占とアンプラグ

辻信一です。

7日の朝刊には、原発産業での東芝のアグレッシブなやり方が手柄話のように「報道」されていて、まるでそれとセットにでもするように、IHクッキングヒーターがいかに便利かという、えっ、これ広告ページと紛うばかりの大きな記事が出ています。これをみると、イバン・イリイチがいった「根源的独占」が今まさにつくられつつある現場がよく見えます。

「根源的独占」は英語のラジカル・モノポリ、社会のしくみそのものによって実現される独占という意味です。これをダグラス・ラミスがこんなふうに説明しています。

携帯がなければ、ますます生きづらい世の中になってきている。なぜかというと、それは携帯をもたないでは生活がしづらいように、社会のしくみそのものを作り直してきたからだ。「それがなければ困る」という依存状況を人為的につくり出すことを通じて、ある技術が、ある製品が、社会や市場での独占的な地位を確保する。これが「根源的独占」です。
ぼくたちは新しい技術が旧来の技術を凌駕したり、新しい製品が市場を制覇したりするのは、市場における自由競争の結果だと思い込みがちですよね。そういう説明がなされているし、それはいいことだ、という「常識」がマスコミや教育を通じて広まっている。(民営化、小泉現象もみんなそう)

ラミスは米国の自動車産業についてこう言っています。
「1920年代までロサンゼルスは世界でも有数の通勤電車のある街だった。それを自動車会社が買収したのです。彼らは次第に電車を減らしてゆき、不便なものにして、やがて赤字にして廃止した。同じように自動車産業はアメリカ中の鉄道や路面電車の会社を買収して車文化を作った。とても暴力的な歴史なのです」

これはぼくの『スローイズ・ビューティフル』の第9章で、詳しく紹介したことです。

朝日新聞が電気会社の後押しをするようにIHクッキングヒーターの宣伝をする。その背後には「オール電化」をあおる電力会社の強大な力が働いている。そしてさらにそれは原発産業と一体になっており、これを国が、原発立国という方針の下で支えている。「火を使わない安心感」などと朝日の記事には書いてあるでしょ。
今に、IHじゃないと火災保険がかけられないということにもなりかねない。

権力がよってたかって、IHクッキングヒーターでないと生きづらいという根源的独占をつくりつつある。オール電化でないと生活できないという依存状況は、つまり、原発への依存が増すということであり、それなしには経済がなりたたないような状況をつくるということ。

皮肉なことに、原発をすすめる産業が「地球温暖化」対策の「最先頭」に立ちつつある。(遺伝子組み換えなしに農業がなりたたない、バイオエネルギー産業が成り立たない、車が走らない、バイオプラスチックができない・・・そして地球温暖化がストップできない・・・・というのももうひとつの根源的独占ストーリーです)

「便利」というのはつくづく恐ろしいことですね。

で、ぼくたちはどうするのか。本でも書いたんですが、ぼくたちはこれに対して、「アンプラグ」ということばを提案すべきだと思います。プラグを抜くと言う意味のアンプラグですが、それは単に「省エネ」という意味だけでなく、根源的独占そのものの本質を暴き、それにさまざまな方法で抵抗し、かつ、少しでも依存状況から自由に生きられる方法をあみ出し、ZOONY(依存せズーニー)生活を広げ、スロービジネスをつくる。また仲間を増やして、オルターナティブなコミュニティをつくり、広げる。

アンンプラグを日本語でいうと「ナマケる」ですよね。
世の中、ますますひどいことになってますが、ま、それはわがナマケモノ倶楽部にとってはとても面白い、ナマケ甲斐のある時代だということでしょうか。おおいに遅恵(スローな知恵)を磨きましょう。

カリフォルニアではアンプラグがはやり始めているようです。この夏のナマクラ版アンプラグを会員の皆さんに呼びかけたいと思います。携帯、自動販売機、インターネット???各自、こんなことをしたい。こんなことができる、というアイデアを教えてください。

ぼくももうすぐ、夏に向けたぼくの思いを書きますね。

辻信一

コメント

同感です

アンプラグ。素敵ですね。
携帯にしばられないで生きたいです。
インターネットが私にとっては大きな課題になりそうです。
グログこれからも楽しみにしています。

自然環境22 #-さん

コメントありがとうございました。
たしかにネットは大きな課題ですね。

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